星降る夜にあの薔薇園で

上手く言えないけど、なんか好き。言葉にできないくらい、どうしようもなく好き。

未完の大器を再起動

嵐ファンを降りたことはないけど、正直惰性というか。ずっと倦怠期の夫婦みたいな感じだったんです(笑)SexyZoneやA.B.C-Zのファンになって、その日々が刺激的なだったこともあるけど、嵐に対して新しいことや意外なことは期待しなくなっていました。
いつもきゃっきゃとじゃれ合っていた彼らは国民的アイドルと呼ばれるようになるにつれて、歌番組はスタンプを押したように同じパフォーマンスの繰り返しになっていきました。コンサートはお決まりのシングル曲でのお手振りが増えたし、バラエティもやらされ感が強くて、つまんないなって感じていました。

Hのインタビューで嵐自身が売れてきてコンサートの構成を意識的に変えたこと、ここに来て以前のようなアルバム曲重視の構成に戻しつつあることを聞いて、本人たちも意識してやってたってわかっただけでももやもやが晴れた気がしました。
実際今年のコンサートは、アルバムのリード曲を中心に、シングルは盛り上がるライブでこそ聞きたい選曲だったし、アタックイットは本当に予想外で以前からのファンを取りこぼさない手厚いフォローに嵐の嵐たる所以を見たような気がして。

一昨年まで(正確に言うとアリーナツアーがピーク)でコンセプトガチガチのコンサートをやりきって、去年のアユハピはいい意味で肩の力の抜けたプレーンなコンサートで見やすかった印象だけど、今年もクオリティは文句なし100%ながらもユニット曲は各々単純に楽しそうだったし、最たるところのカンパイ・ソングがあって。ずっと新しいファンを意識してたと思うけど、今ここにいる嵐のファンに意識が向いてると感じたし、なにより、嵐が嵐らしくいようって、そういうのが感じられてうれしいです。

もともと嵐って内と外の意識が強いのを本人たちが作る曲や言葉からも感じるし、嵐というアイドルの特性として、国民に広く愛されるというよりは、当事者意識をもって「嵐ファン」をやってる人がものすごく多いグループだから、また内向きのコンサートやろうってなったのが良かったと思います。外向きに「安心の男子」やりながら、それでも研いだ爪隠し牙を剥くのパッションがコンサートで弾ける様をまた見られるようになって、嵐ファン冥利に尽きます。

またこんな風にすごく素直な気持ちで嵐が好きだって思えること。次のコンサートやプロジェクトが楽しみだなって思えることが、すごくうれしいです。まさに「未完」の大器が何度でも再起動していく様を見ているようで!